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【AR】拡張現実とは?

投稿日:2017年8月1日

AR

今回ちょっと掘り下げてみるテーマは「AR」。

最近、AR、VRという言葉をよく耳にしますが、いったい何なんでしょうか?ちょっと見てみましょう。

 

ARとは?

【AR】Augmented Reality(オーグメンテッド・リアリティ)=拡張現実

我々人類が知覚する現実の環境を、コンピューターによって拡張する技術、拡張された環境そのものを指す言葉なのですが、それだけ言ってもなんのこっちゃ?って感じですよね?

現実世界にないものを、視覚情報に付加して拡張する技術。言い換えれば、肉眼で見えないもの(そこにないもの)を、何かの媒体で見えるようにするという感じでしょうか。

たとえば、スマホのカメラで周りを見たときに、そこにないものが周りの映像の上に重なって表示されている。それがARの技術です。

 

ARの歴史

ARはどのような進化を遂げてきたのでしょう。ARの歴史を少し紐解いてみましょう。

 

AR研究は40年以上前にスタート!

1965年ハーバード大学のアイヴァン・サザーランド准教授が、シースルーのヘッドマウントディスプレイを使って、現実世界上にCGの画像を重ねて見たのが、ARの研究の始まりです。

アイヴァン・サザーランド准教授は、VR(仮想現実)の研究の際、シースルーのヘッドマウントディスプレイを使用したのですが、このシースルーというのが肝。

現実世界をシャットアウトしてCGだけを見ればVR、現実世界をシースルーで見ながらCGを重ねるとARになるというわけです。

ARの研究は、こうしてVR研究と共に発展していきました。

 

第1次ARブーム

1990年初頭に本格的にAR研究が始まりました。これが、第1次ARブームです。

ARブームと言っても、この頃はまだ今のようにエンターテイメント向けのARではなく、軍事・医療・メンテナンスなどの用途での研究が行われていました。

ARを実現するには、大掛かりなコンピューターシステムが必要だったということもあり、まだまだエンターテイメントに使用するだけの素地が整っていませんでした。現実世界に対してCGを重ねるARは、「リアルタイムで現実世界をモデル化する」という高度な技術が必要だったからです。

インターネットやGPSの技術を開発したアメリカ国防高等研究計画局(DARPA)が、航空パイロットのための情報処理装置の開発としてARの技術を発展させました。そしてその20年後、航空機製造を行っているBoeing社が、民間利用目的でAR開発を行いました。

 

日本での普及

日本でARの技術が世間一般に知られたのは、2009年にリリースされた位置情報スマホアプリ「セカイカメラ」からではないでしょうか。

スマートフォンのカメラを使用して、現実世界をカメラ越しに見ることで、文字や画像、音声などの付加情報が見えるというものでした。

世界中で大ヒットした「ポケモンGO」もARアプリです。

 

ARの仕組み

ARの基本的なしくみは、CGなどの情報が入ったARマーカーを配置して、カメラがマーカーを認識したときに画像が現実の映像と重なって表示されるというものです。

ARマーカーとは、情報を表示する位置を指定するための、いわゆる目印。QRコードなど、決まったパターンの画像が使われることが多いです。

また、GPSなどの位置情報に日も付けて情報を表示するタイプのものもあります。

 

ARの種類

ARは大きく、ビジョンベース型とロケーションベース型に分けることができます。

 

ビジョンベース型(画像認識型):

画像認識・空間認識技術を使用して解析、情報を表示する技術をさします。

ビジョンベース型ARの一般的な例は、ARマーカーをカメラに認識させて、付加情報を表示させるタイプのマーカー型ARです。

このようなマーカー型ARに対して、ARマーカーを使用しないマーカーレス型ARという手法もあります。

マーカーレス型ARとは、実在する物体や空間(建物や自然環境)をもとにして付加情報を提示する手法を言います。

 

ロケーションベース型:

マーカーや物体などの環境ではなく、GPSなどで取得した位置情報を利用して付加情報を提示する技術です。

この技術はGPSだけでなく、加速度センサー(端末の向きを測定)や磁気センサー(端末の傾きを測定)も利用して、より精密に情報提示の場所を決めています。

 

ARが活躍する分野

AR技術の応用として注目されるものに、医療があります。

現在、Medical Augmented Realityという分野が確立されているように、医療現場でAR技術は取り入れられています。

外科手術時、患者の体表にMRIなどで取得した、血管の位置などの画像を表示して手術を支援するAR技術や、外科医の教育補助としても活用されています。

また、工場などでは、AR画像で作業支持を行ったり、ARでマニュアルを表示して作業を進めるなど、積極的に活用されています。
ヒューマンエラーの回避や、作業効率を上げるなどの効果が期待できます。

 

まとめ

ARがどんなものかを体感したい方は、ARアプリをスマートフォンにダウンロードすれば、今すぐ体験することができます。

日常生活との親和性が高く、今後の発展が期待できる技術です。

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